新しい歴史のはじまり:マイアミのデザイン地区に誕生した The Hotel at The Moore!
October 5, 2024
マイアミのアートシーンが盛り上がりを見せていることは、今までのブログにて度々紹介してきました。マイアミのデザイン地区(Design District)は、芸術や文化、ファッションの中心地として注目を集めてきました。この地域に新たに加わったのが、100年以上の歴史を持つMoore Buildingが再びその姿を新たにし、The Hotel at The Mooreとして2024年10月14日に開業予定。
こちらのホテルは、歴史的建造物としての風格をしっかりと保ちながら、現代的なデザインやアートが巧みに融合し、訪れる人々に忘れられない特別な体験を提供します。マイアミに住むことで、日常的にこうしたクリエイティブな空間に触れ、自分の趣味や文化的な活動をより一層深めることができるでしょう。また、ご友人が訪れた際には、このホテルでの滞在を通じて、上質で優雅な時間を過ごしてもらえることが、さらにマイアミでの生活を充実させるポイントになるはずです。以下に、The Hotel at The Mooreの魅力をご紹介します。
Moore Buildingの歴史:マイアミの象徴的建造物
Moore Buildingは、1921年にTheodore Vivian Mooreと建築家であるDavid P. Davisによって設立。当初は高級家具店として、マイアミの成長するコミュニティに豪華な家具を提供することを目的としていました。Moore Buildingが建てられた土地は、Mooreが所有していたパイナップル農場でした。彼のパイナップル農園が繁栄する中で、マイアミの都市開発が進むとともに、家具ビジネスへと方向を変え、商業施設としての役割が増していきました。
その後、1930年代以降、Moore Buildingはマイアミのアートとデザインの中心地として再定義されていきます。第二次世界大戦後、マイアミの不動産市場や文化的活動の拡大に伴い、建物はアーティストの活動拠点やイベントスペースとして使用され、地域のクリエイティブコミュニティにとって重要な役割を果たすようになりました。特に注目されるのが、2005年に行われた世界的に有名な建築家Zaha Hadidの彫刻「Elastika」登場。Hadidは、Moore Buildingのアトリウムに大規模で独特な彫刻を制作し、建物全体の美的価値をさらに高めました。この作品は、白い曲線がアトリウム全体に渡って伸び、空間をダイナミックに分割することで、訪れる人々に強烈な印象を与え続けています。Elastikaは、2005年に開催されたArt Basel Miami Beachの一環として制作され、その後もMoore Buildingの中心的なアート作品として展示されています。

Miami Design District websiteでの紹介ページ: Elastika / Zaha Hadid 作
The Hotel at The Mooreの特徴
The Hotel at The Mooreは、13のスイートルームを提供するブティックホテルとして、デザインと快適さを兼ね備えた特別な滞在を演出します。各スイートは広々としており、リビングルームとベッドルームが分けられているため、ビジネス利用やプライベートな時間を大切にする人々に最適です。また、スイートルームの窓からは、アート作品や建物全体の歴史的な風景が楽しめます。さらに、ホテル宿泊者は会員制プライベートクラブにもアクセスでき、このクラブはアートに囲まれたラウンジや専用のダイニングスペースが特徴です。ここでは、アートを鑑賞しながらゆったりとした時間を過ごすことができ、マイアミの文化的な一面を感じることができる場所です。ホテル内のレストランElastikaでは、地元の食材を使用したシーフードや肉料理が提供され、宿泊者だけでなく訪問者にも人気の場所となるでしょう。

新たな価値を生む「生活環境」
The Hotel at The Mooreがあることで、周辺地域に住む人々にとってはさらに大きな魅力が生まれます。日常生活の中で、高級ホテルやアートのある環境に身を置くことができ、デザイン地区全体が一つの「ライフスタイル」として感じられます。このホテルは、単に観光客が滞在する場所ではなく、地域住民にとってもアートや文化に触れる場所として重要な役割を果たします。近隣に住むことで、このアートやデザインに囲まれた環境を普段から体感でき、クリエイティブなインスピレーションを日々の生活に取り入れることができます。地域の一部として、The Hotel at The Mooreの存在は住民にも新たな価値を提供し、より豊かな生活環境を生み出しています。
デザインと建築:新旧の融合がもたらす魅力
The Hotel at The Mooreは、歴史的な建物でありながら、モダンなデザインや最新の建築技術が融合した空間です。ICRAVEとStudio-Collectiveによる再設計によって、建物内部には自然光が差し込むアトリウムが広がり、Hadidの「Elastika」作品が一層輝く設計となっています。このホテルでは、訪れる人々がアートや建築美を楽しめるだけでなく、日常の中で洗練されたデザインに触れることができるため、特別な時間を過ごすことができます。地域に住む人々にとっても、日常的に訪れることができる場所として、建物そのものが一つの文化的な象徴となるでしょう。

アートと文化が集う場所
The Hotel at The Mooreの大きな魅力の一つは、地域全体を巻き込んだアートや文化の発信地としての役割です。ホテルの2階と3階にある会員制クラブでは、定期的にアートやデザイン、ファッションに関するイベントが開催され、地域住民やクリエイターたちのコミュニティが形成されています。このクラブは、アートを愛する住民にとって、普段から足を運べる場所であり、クリエイティブな刺激を受けることができる空間です。地域に住むことで、こうした文化的なつながりやインスピレーションが日常生活に自然に取り入れられるのは、The Hotel at The Mooreがもたらす大きな利点です。
The Moore Buildingがもたらす未来
The Hotel at The Mooreは、マイアミのデザイン地区の新たなシンボルとして、地域住民にとっても特別な存在です。このホテルの存在により、住民は日常生活の中でアートやデザインに触れる機会が増え、豊かな生活環境が形成されます。地域全体が、クリエイティブで洗練された空間へと変貌し、住民一人ひとりのライフスタイルがさらに充実することでしょう。この特別な場所をぜひ訪れ、The Moore Buildingがもたらす新たな可能性を体験してみてください。
Website: Hotel at The Moore
Rie Nakai