マイアミデザインディストリクト:芸術とエレガンスの共存
April 20, 2024本日は、数多くの美術館、高級ブティックが軒を連ねるデザインディストリクトの魅力についてご紹介していきます。その名の通り、大規模なパブリックアートやギャラリー、ブティックに美食など、様々な文化が一堂に会するこの地区はまさにマイアミの文化的ランドママーク。常に発見や魅力に溢れており、130以上の多彩な施設やお店が数ブロックのエリアに集結しています。それぞれの通り毎に雰囲気やコンセプトが異なるのも魅力の一つです。約130軒ある施設の内、70軒は高級ブランド店であり、バレンシアガ/セリーヌ/クリスチャン・ルブタン/ディオール/ドルチェ&ガッバーナ/フェンディ/ジョルジオ・アルマーニ/ジバンシィ/グッチ/ルイ・ヴィトン/プラダ/サンローラン/トムフォードなどのブティックが立ち並ぶマイアミでも流行の中心地であり、街へ出かけるだけで新鮮かつ洗練されたインスピレーションと出会えるような素敵な地区です。
この地区では“食”も大切なキーワード。2022年『フロリダ・ミシュランガイド』にて唯一ミシュラン二つ星を獲得した、ジョエル・ロブション氏のL’Atelier de Joël Robuchonや、1つ星獲得の「Le Jardinier」にはじまり、ジェームズ・ビアード賞受賞のマイケル・シュワルツシェフの”Michael’s Genuine”など、このデザインディストリクトでは一流の味も楽しむことができます。そして、2018年12月には、グラミー賞受賞ミュージシャンのファレル・ウィリアムスとデヴィッド・グラットマンがコラボレストラン「スワン」と2階のバー「バー・ベヴィー」をオープンしたことでもその地区に大きな注目が集まりました。座席数250席を誇るスワンは、サンフランシスコ在住のデザイナー、ケン・フルクがデザインを担当。抜け感のあるミントグリーン×コンクシェルピンクの空間と開放的なインテリアデザインは、ラグジュアリーでありながら洒脱な居心地の良さがあり、ついつい長居してしまいそうです。最後におすすめしたいのは “Mia Market Food Hall” なんと、シェフ自らが監修ディレクションを行うマイアミ初のフードコートであるこちら、 2018年2月以来デザイン地区の美食の中心として10軒以上の個性的なベンダー、クラフトカクテルバーなどが集まる場所です。もちろんマイアミの特徴的な雰囲気を押さえながら、モダンにアップデートされたインテリアが特徴です。
最後にアートやデザインに関していくつかの施設をご紹介します。マイアミデザインディストリクトでは常にコンテンポラリーアートの展示会やパフォーマンスシリーズが定期的に開催され、その名の通りアートや文化に触れる機会が非常に豊富です。その中でもバックミンスター・フラーの「Fly’s Eye Dome」や、ICA MIAMIは入場無料となっており、マーク・ニューソン、ウルス・フィッシャーなどの著名なアーティストの作品を間近で鑑賞することができます。また、毎月2回開催される “デザイン・ディストリクト・パブリック・アート・ツアー”では、ヴァージル・アブローの「Dollar a Gallon」、アマニ・ルイスの「Baltimore’s Finest」など、多くの屋外インスタレーションや壁画を巡るアートツアーを開催しています。このエリアのあちらこちらでパブリックアートに出会うことができ、すこし散歩するだけでマイアミアートシーンを存分に味わうことができます。
この地区最大の魅力はその多様性とエネルギーにあります。マイアミデザインディストリクトは、世界中からアーティストやデザイナーが集まり、様々な文化が交差する場所です。そのため、訪れる人々は世界中の芸術やデザインにおける最先端を体験することができるでしょう。そして2000年代初頭の誕生以来、常にアップデートし続けながら、人々に新たな文化体験をもたらしてきました。そのエレガントで明るい雰囲気に加え、芸術とデザイン、そして贅沢なショッピングと美食の三味一体となったこの特別な場所は、みなさんの心に残る素晴らしい体験を提供します。皆さんもぜひ一度足を運んでみては?
Rie Nakai